• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「大雪」の時季に食べたい、さけの粕汁のレシピです。

    <大雪(12月7日〜12月20日)>

    雪の降る場所では本格的に雪の降り出すころ

    ここから冬至までどんどん日が短くなっていきます。

    引き続き体を温めることと体をゆっくり休めることが大切です。

    体が冷えると血や水の流れが悪くなり、不調が起こりやすくなりますので、もともと体が熱いタイプの人以外はからだを温めて冷やさないようにしましょう。

    胃腸も疲れやすくなりますので暴飲暴食をなるべく控えめに、消化のいいものをいただくようにします。

    そしてこの時季は気分が落ち込みやすくなりがちです。季節のせいだと思い、ゆっくりと過ごすようにしましょう。

    さけの粕汁をご紹介します。

    さけは体を温めて気と血を補い血の流れもよくします。大根は消化を助け里いもは胃を整えて体の水分も調整してくれます。

    ねぎは体を温めます。酒粕は気を補い、血流を良くし、味噌は体を温めて胃を健やかにします。

    「さけの粕汁」のつくり方

    画像: 「さけの粕汁」のつくり方

    材料(4人分)

    画像: 材料(4人分)
    ● 甘塩さけ1切れ
    ● 大根5cm長さ
    ● 里いも(小)4個
    ● 細ねぎ4本
    ● 昆布10cm角くらい
    ● 酒粕(板)100g
    ● 白味噌大さじ3〜4
    ● 水800mL
    ● 七味とうがらし、または粉山椒適宜

    つくり方

     大根、里いもは皮をむいて大きめに切り、細ねぎは2cm長さに切る。さけはひと口大に切る。

    画像1: つくり方

     鍋に水と昆布を入れ、昆布がふやけたら、の大根、里いもを入れて火にかける。

    画像2: つくり方

    3 野菜がやわらかくなったら昆布を取り出し、のさけを入れ、アクをとりながら2分ほど加熱する。

    画像: 昆布を取り出す

    昆布を取り出す

    画像: さけを加える

    さけを加える

    画像: アクをとる

    アクをとる

     ボウルに入れた酒粕にの汁を少しとって加え、酒粕をやわらかくしてから鍋に加えて混ぜる。

    画像3: つくり方

     に白味噌を適量加え、2分ほど加熱したら細ねぎを加える。器に盛り、お好みで七味とうがらし、または粉山椒を振る。

    画像4: つくり方
    画像5: つくり方


    荒木 典子(あらき・のりこ)
    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
    インスタグラム:@aranoric

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    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    画像: さけの粕汁|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

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