• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「大寒」の時季に食べたい、牡蠣のみぞれ汁のレシピです。

    <大寒(1月20日〜2月2日)>

    一年で最も寒さが厳しいころで、暦の上では立春までの冬の最後の期間です。

    この時季の養生としては、小寒と同様にとにかく体を冷やさないように注意すること。

    体を温めてゆったりと過ごし、夜は早く休むことが大切です。

    体が冷えると腎の機能が悪くなります。腎を補ってくれる黒きくらげ、しいたけ、黒胡麻、ひじきなどの黒い食材を取るようにして、レバーや牛肉などの血を増やすような食材も積極的にとりましょう。

    風邪をひきやすいので、しょうがやねぎなど体を温めて冷えを体から追い出してくれるような食材もよいですし、ビタミンが摂取できるみかんなどの柑橘もよいでしょう。

    牡蠣のみぞれ汁を紹介します。

    牡蠣は今が旬の栄養満点な食材です。腎を補う働きがあり、血を補い体を潤し、不眠や精神不安に効果があります。

    かぶは体を温めて胃腸にやさしく消化を助け、しょうがは体を温めます。

    「牡蠣のみぞれ汁」のつくり方

    画像: 「牡蠣のみぞれ汁」のつくり方

    材料(2人分)

    画像: 材料(2人分)
    ● 牡蠣100g
    ● かぶ1〜2個
    ● しょうがひと片
    ● 昆布(あれば)10cm角
    ● 水400mL
    ● 薄口しょうゆ小さじ1
    ● 塩適量

    つくり方

     牡蠣は片栗粉(分量外)を適量ふって水(分量外)を少量入れてもみ、水で洗って水けをきる。かぶはすりおろして、葉は3cm長さに切る。しょうがはすりおろす。

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方

     水に昆布を入れて昆布がやわらかくなったら火にかけ、沸騰したらの牡蠣を加えてさっと煮てアクを取り除く。すりおろしたかぶと葉を入れ、葉がしんなりしたら薄口しょうゆと塩で味をととのえる。

    画像: 牡蠣を加える

    牡蠣を加える

    画像: アクをとる

    アクをとる

    画像: すりおろしたかぶを加える

    すりおろしたかぶを加える

    画像: かぶの葉を加える

    かぶの葉を加える

    3 器に注いでのおろししょうがを添える。

    画像3: つくり方


    荒木 典子(あらき・のりこ)
    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
    インスタグラム:@aranoric

    * * *

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    画像: 牡蠣のみぞれ汁|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

    amazonで見る



    This article is a sponsored article by
    ''.