(『天然生活』2019年11月号掲載)
寒くて暗い台所で料理する母の後ろ姿を見て
日本家屋で生まれ育った田島さんは、家族のために、寒くて暗い台所に立って黙々と料理をする母の後ろ姿を見て、もっと楽しい台所がいいなあと思っていたそう。
家を建てる際、夫と「台所が中心になるような家にしたいね」と相談し、間取りとデザインを工夫しました。

黄色と緑が大好きな田島さん。この日もグリーンの装いに
「家を建てた当時は、モダンなデザインの海外製のキッチンが流行していたのですが、私はなんとなく使いにくい感じがして。
建築士さんと相談して、調理台を私の身長に合わせて低めにして、壁も温かみのある自然石のモザイクにしてもらったんです」
コの字型のキッチンは、使いたいものにすぐ手が届く居心地のよい空間。田島さんの好きな植物やオブジェが、よくなじんでいます。

黄色と緑を基調にした台所は、明かり取りの窓から、自然光がたっぷりと入る。鉢植えのモンステラと、天井から吊るしたコウモリランが生き生きと葉を伸ばす
好みの鮮やかなライトグリーンに塗装してもらったという冷蔵庫には、アンディ・ウォーホルの猫のマグネットが。
かなり前にニューヨークで購入したものです。洗剤入れやブラシも、カラフルで楽しいデザインのものが。
「そのときどきに心ひかれるものを集めて、いまに至りました。台所は長い時間を過ごす場所だから、好きなものに囲まれていたい。料理の時間も楽しくなります」

愛猫家の田島さん、猫モチーフのグッズも集めている
〈撮影/馬場わかな〉

田島礼子(たじま・れいこ)
主婦。東京で、夫と猫3匹と暮らす。おもてなし上手で、手早くつくるセンスのある料理と美しい盛りつけにファンが多い。猫との生活を記録するインスタグラム@reiko_jpnも人気。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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天然生活2025年5月号では、台所の特集をしています。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。