• 一年中、旬の仕込みものを楽しんでいるという、薬膳・発酵料理家の山田奈美さん。1月から12月までその時々に楽しめる発酵食と保存食づくりをご紹介します。6月は「梅味噌」のつくり方。少量から手軽につくれて、少し傷のある梅でも大丈夫なのがうれしいポイントです。
    (『天然生活』2022年2月号掲載)

    6月に楽しむ、発酵食と保存食
    6月はなんといっても「梅仕事」

    画像: 6月に楽しむ、発酵食と保存食 6月はなんといっても「梅仕事」

    6月はなんといっても「梅仕事」です。

    庭には大きな梅の古木があり、太い幹は割れてつっかえ棒をしなくては折れてしまいそうですが、毎年、たわわに実がなります。

    梅干しのほか、梅シロップや梅酒、梅味噌、梅肉エキス……などなど。

    梅シロップや梅酒は一般的には青梅を使用しますが、私は完熟の黄色い梅を使用します。

    梅干しは、ぬか漬け、味噌と並ぶわが家の三種の神器。毎日、欠かさず食卓に並びます。

    また、裏山を散策して見つける「山椒の実の塩漬け」と「ちりめん山椒」もこの季節ならでは。山椒の刺激的な香りを堪能します。

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    ▼「ちりめん山椒」のつくり方はこちら

    「梅味噌」のつくり方

    画像: 「梅味噌」のつくり方

    梅仕事のなかで一番、手軽につくれるのが梅味噌。

    梅、味噌、砂糖の割合は2:2:1。これを覚えておけば少量でもつくれて便利です。

    山田さんは少し傷がある梅などを毎年、梅味噌にしているそう。

    材料(つくりやすい分量)

    ● 完熟梅250g
    ● 味噌250g
    ● きび砂糖125g

    つくり方

     梅は洗ってふきんなどで水けをふき取り、竹串でなり口のへたを取り除く。

     清潔な保存容器に、味噌、梅、きび砂糖の順に交互に重ねて入れ、一番上が味噌になるようにしてすべて入れたらふたをする。

     2~3日で梅から水分が上がってくるので、材料が溶け合うように容器を静かに上下にゆする。

     2~3カ月して梅が黒っぽくなったら梅を取り出し(そのまま入れておいてもよい)、全体を混ぜて完成。おすすめは1年おいたもの。取り出した梅は細かく刻んで味噌と混ぜて料理に使える。

    *常温で保存。消費期限はなし。

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    ▼そのほかの梅仕事「梅干し」のつくり方はこちら


    〈監修/山田奈美 イラスト/しらいしののこ 取材・文/結城歩〉

    山田奈美(やまだ・なみ)
    薬膳・発酵料理家。食養研究家。発酵食や薬膳に造詣が深く、神奈川県葉山町で発酵や薬膳の料理教室を開催している。季節の発酵食と保存食づくりについて詳しく紹介している『昔ながらの知恵で暮らしを楽しむ家しごと』(エクスナレッジ)ほか著書多数。夫と小学生の息子の3人暮らし。
    http://tabegoto.com/

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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    『別冊天然生活 山田奈美さんの手仕事を楽しむ古民家暮らし』(山田奈美・著/扶桑社・刊)

    画像: 6月に楽しむ梅仕事「梅味噌」のつくり方。少量からでも手軽に、傷のある梅でも大丈夫|山田奈美さんの12カ月楽しめる発酵食と保存食

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