Step5 帯を結ぶ
最後はいよいよ「帯」。デザインするように帯結びを楽しんでみましょう。
〈使用するもの〉
・帯
・着物用ピンチまたは洗濯ばさみ
帯を巻く
1 裾合わせの腰ひもと同様に、帯もすぐ使えるよう屏風たたみにし、足元に置いておく(刺しゅうがある場合は、畳などに擦れて傷む可能性があるので、刺しゅうの面を内側にする)。

2 帯の片側を軽く半分に折り、ひざ下くらいの長さでへその位置に当てて巻いていく。

point
巻きづらい場合は、軽く半分に折ったほうを右肩にかけ、着物用ピンチや洗濯ばさみで襟にとめておくと巻きやすい。

3 帯を巻きつけるのではなく自分が回るイメージで、くるくると巻く。一周したら体の前側でぎゅっと締める。もう一周巻き、ぎゅっと締める。


帯を結ぶ
4 巻き付けたほうの帯をななめに三角に折り、とめていたほうの帯をおろす。左側が上になるように重ねて結ぶ。


5 帯がゆるまないように結び目を縦にしめ、帯の上側を左肩にかけてとめる。


帯の形をつくる
6 今回は一番シンプルな形を紹介。体の中心で下側の帯を屏風たたみにして、羽をつくる。


7 左手で羽の真ん中を持ち、とめていたほうの帯をおろして下から一周巻く。


8 余った部分を帯の縦幅に収まるくらいにたたみ、伊達締めと帯の間に入れ、下から引いて整える。


point
たたんだ部分が土台となり、帯が倒れにくくなる。
帯を背中側に回す
9 羽の形を整えて、帯の真ん中に着物用ピンチ(または洗濯ばさみ)で目印をつける。

10 右手で帯の上を、左手で帯の下を持ち、左→右に向かってぐるっと回す。9でつけた目印が背中の中心にきたらストップ。


point
左の襟を上にして着るため、右→左に戻すと襟が崩れてしまう。目印をつけることで回しすぎを防げる。
11 着物用ピンチ(または洗濯ばさみ)をはずし、浴衣のシワ、襟などを整える。


\ 着付けの完成! /


point
浴衣と合わせて下駄を履くときは、足を鼻緒の奥まで押し込まず、指で鼻緒をつかんで歩くのが正解。鼻緒で足が痛いという経験がある方は、履き方を見直してみて。
〈OK〉

〈NG〉

〈撮影/星 亘 モデル/岡田菜友子(編集部) 文/太田菜津美(編集部)〉
熊谷宏子(くまがい・ひろこ)

茶道講師。着物コンサルタント。大学卒業後、コンピュータ関係のエンジニアとして勤務するが、数年後に体調を大きく崩し退職。今後の生き方と人並みの健康を模索するなか、東京・表参道のきゆるぎ治療院と出合う。きゆるぎの治療、セミナーでの学びにより、虚弱体質から一転、人生を大きく変容させた経験を活かし、「本当の健康」「本来の魅力を発揮すること」を世に広く伝えることを目標に、「なでしこ講座」をはじめ、さまざまな講座やヒーリングを行っている。
インスタグラム@nadeshiko.minori