(『天然生活』2025年2月号掲載)
発酵した過去のイライラに足を引っ張られないために
時折、ふと過去の怒りやイライラが再燃してしまうこともあるかもしれません。「その怒りにとらわれて、目の前のことに集中できなくなる場合もあります。これを心理学では‟侵入思考”と呼びます」
これを防ぐ方法としては、安全な刺激で自分を満たし、侵入思考が入り込むすき間をなくすこと、目の前のことにひたすら集中することなどがあります。
「過去の怒りは年月とともに発酵してより強まる可能性も。怒りをだれかに話したり書き出したりすることや、‟いま”何にエネルギーを注ぎたいのかを明確にすることで、成仏させることも大切です」
怒りと悲しみの根菜きざみ

侵入思考が現れたら、頭の中をほかのもので置き換えてみる。冷蔵庫に残った根菜類をひたすら包丁で切りきざむのもひとつの手。発散もできるうえ、体にいい食事ができるという成果も得られる。
ごはんをじっくり味わう

たとえば目の前にあるごはんを、まるで生まれて初めて食べるかのように口に入れ、味や香り、食感などを味わってみる。そうやって目の前の五感に意識を集中することで、侵入思考を追い払うのもおすすめ。
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〈監修/中島美鈴 取材・文/嶌陽子 イラスト/しまむらひかり〉
中島美鈴(なかしま・みすず)
臨床心理士。公認心理師。心理学博士(九州大学)。中島心理相談所所長。専門は認知行動療法。カウンセリング現場での臨床経験23年。テレビ出演や新聞でのコラム連載など、多方面で活躍中。著書に『脱イライラ習慣! あなたの怒り取扱説明書』(すばる舎)、『「人の期待」に縛られないレッスン』(NHK出版)など多数。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



