ボートを拠点とした理由
庭で摘んだハーブをブレンドしてハーブティーを淹れてもらい、メリッサのハーバリストとしての活動について聞きました。なんといっても、なぜボートを拠点にしたのか気になります。
ボートクリニックは運河に沿ってロンドンの各地を移動し、さまざまなコミュニティを訪れることができますが、本来なら地下鉄で30分もかからない距離を1日がかりで移動する、そんなゆったりとした時間の流れも、なんともいえない魅力だそうです。

ボート内でくつろぐメリッサ
水上マーケットや学校、地域のコミュニティで
このボートクリニックは長い間準備期間を経て、2012年のロンドン五輪に合わせて実現しました。五輪開催期間中は、水上マーケットに参加して、ハーブショップとして多く人々をもてなしました。
それ以降も、コロナでロックダウンする前には、音楽やパフォーマンスで賑わう水上マーケットでハーブのドリンクを提供し、ハーブ療法に初めて触れる人たちと気さくに話せる場となっていたそうです。
ときにはボートを降りて、地元コミュニティで小中学校での教育プログラムや屋上ハーブガーデンプロジェクトにも取り組んできました。

イベントに参加していたころの水上クリニック
もうひとつの顔として、メリッサは大学のハーバリスト育成コースにて、カウンセリングスキルを教えています。
ハーブ療法の診察では、1時間ほどかけてじっくりと体調やライフスタイルについて話を聞くため、ハーバリストには患者さんの話をじっくり聞いて、寄り添うことが求められます。
ハーバリストに限らず、こころと体のつながりを理解してハーブでアプローチするためには、洞察力に加え、相手が何を必要としているかを聞き取る力を養ってほしいと話していました。
〈撮影・文/石丸沙織 写真提供/メリッサ・ロナルドソン〉
石丸沙織(いしまる・さおり)
英国メディカルハーバリスト、アロマセラピスト。イギリスでハーブ医学を学んだのち、東京、香港を経て、2011年より鹿児島県奄美大島在住。地域に根差したハーバリストとして、身近なハーブを暮らしに取り入れたケアを広めている。菓子研究家・長田佳子さんとの共著に『ハーブレッスンブック』(アノニマ・スタジオ)、訳書に『フィンランド発 ヘンリエッタの実践ハーブ療法』(フレグランスジャーナル社)がある。
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メディカルハーバリストの石丸沙織さんと菓子研究家・長田佳子さんは2018年より「herb lesson」を開催してきました。ハーブのテイスティングとそのシェアリングに時間をかけ、教科書的なハーブの知識だけではなく、それらが使う人の心身にどのように響くかを大切にしています。
ハーブティー、ブレンドの考え方、ハーブバス、チンキなどのレメディ、ハーブの風味を味わうお菓子を暮らしに取り入れてみましょう。自分の感覚を大事にする、こころとからだを癒すセルフケアの方法やアイデアをご紹介します。
ハーブとの出逢いを通して、新しい自分に出逢える一冊です。





