(『季節を味わう癒しのお菓子』より)
自分を癒すお菓子
![画像1: 自分を癒すお菓子](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/a6b3a425457cc59856b29555342dae0a3a814732.jpg)
たとえば、慣れたレシピをもとに、同じものをつくっていても、味の感じ方が異なることがあります。そんなとき私は、いまの自分はどんな状態にあるのかと立ち止まります。お菓子には、ある程度、決まった配合や手順というものがあります。ですが、自分の感覚に素直に向き合うことも大切です。
季節に合わせてお砂糖を加減してみたり、フルーツやはちみつの甘さを信頼してみたり、体調や気分に合わせるのも楽しいものです。つくり手の意気込みひとつとっても、クラシカルなレシピをもとに優等生のような気持ちでゴールを目指す日もあれば、レシピを無視するロックな強い気持ちの日があってもおもしろいと思うのです。
もしも想像と違うものができたとしても、まず、そこから味を探ってほしい。いろいろな寄り道をすることで、自分なりのおいしい味につながると思うのです。
![画像2: 自分を癒すお菓子](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/6df5f5229403695dbf3ebc1e1802a849fac9b18a.jpg)
ミントとキャラウェイのショートブレッドのつくり方
![画像: しっとりしたショートブレッドを台湾茶や中国茶に合わせて](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/2105eb46e4c197be83d4de9166b6afed9914e80f.jpg)
しっとりしたショートブレッドを台湾茶や中国茶に合わせて
材料(2×8cmのショートブレッド10本分)
◎ バター | 120g |
◎ 卵黄 | 1個分 |
◎ きび砂糖 | 55g |
◎ 天然塩 | 2g |
◎ オレンジピール(ドライ・みじん切り状のもの) | 1g |
◎ アーモンドパウダー | 65g |
◎ キャラウェイシード | 1g |
◎ ミント(ドライ) | 1g |
◎ 薄力粉 | 180g |
◎ 粗塩 | 適量 |
下準備
バターは室温におき、やわらかくしておく。オーブンを170℃に予熱する。
つくり方
1 ボウルにバターを入れ、卵黄を加えて軽くなじませる。
![画像1: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/cc19e9e39840b09b907503c16f9a511e83f9dd8b.jpg)
2 きび砂糖と塩を加え、砂糖が完全になじんだら、オレンジピール、アーモンドパウダー、キャラウェイとミント、薄力粉の半量を加え、混ぜる。
![画像2: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/42c5daecd6c890ee1c48cbbaeb35797d54c56577.jpg)
3 粉とバターがなじんできたら、残り半量の薄力粉を加え、さっくりと混ぜ合わせる。
![画像3: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/2d60c7035643eddc173b5fed580bf749fb94e454.jpg)
4 3の生地を、オーブンシートの上にのせ、ざっくりとした長方形にまとめる。
![画像4: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/2592414bfad7196e2aa4bd19861fd19f402f1d97.jpg)
5 さらに、上からオーブンシートをかけて8×20cmサイズにめん棒でのばす。10分ほど冷蔵庫で休ませる。
![画像5: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/24f485796fabda2e0688970e311e1750af2c1856.jpg)
6 かぶせていたオーブンシートをはずし、10等分に切り目を入れる。粗塩をふり、オーブンシートごと天板にのせ、170℃のオーブンで35分ほど、おいしそうな焼き色がつくまで焼く。焼き上がったら、切り目にナイフを入れ、切り分ける。
![画像6: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/02/11/b7c8bab4f7e5d69610f3b5c508f7cbffd99482f2.jpg)
<撮影/公文美和 スタイリング/千國奈々子 原稿整理/福山雅美>
※本記事は『季節を味わう癒しのお菓子』(扶桑社)からの抜粋です
![画像7: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2021/01/31/1864e2918cf8df7b4ce33c24f6c13ef97888206f.jpg)
長田佳子(おさだ・かこ)
菓子研究家。三重県生まれ。オーガニックレストラン、老舗フランス料理店などで修業ののち、2015年に独立。ハーブやスパイスなどを使いながら、人を癒せるような、滋味あふれるお菓子を、日々、研究している。また、雑誌『天然生活』にて、「はじめての、やさしいお菓子」を連載中。
『季節を味わう癒しのお菓子(天然生活の本)』(長田佳子・著/扶桑社・刊)
foodremedies(フードメディ)の屋号で、心と体にやさしいお菓子を提案する長田佳子さん。「remedies」という言葉には、癒すことや治療する意味があります。季節に寄り添い、ハーブの香りやスパイスの効能をうまく使いながら、体に負担をかけない、やさしいお菓子を提案します。