• 日々の暮らしを楽しむには、体だけでなく、脳や心の健康も大切です。「もう歳だから」とあきらめる前に、小さな習慣を積み重ねることで、元気な脳に若返らせましょう。認知症予防医の広川慶裕先生に、脳にエネルギーを送るために取り入れたい、小さな習慣について伺います。夕食に、ひきわり納豆がおすすめの理由とは?
    (『天然生活』2022年11月号掲載)

    脳にエネルギーを送る習慣
    夕食のお供にひきわり納豆

    画像: 脳にエネルギーを送る習慣 夕食のお供にひきわり納豆

    脳の働きをよくするのに、手軽で効果の高いのが納豆。植物性タンパク質、食物繊維が豊富な納豆は、ごはんと一緒に食べることで血糖値の上昇もゆるやかに。

    また、納豆に含まれるナットウキナーゼは、血液をサラサラにして血管の状態をよくします。ナットウキナーゼは表面に付着するので、ひきわり納豆のように粒が細かいほどたくさん摂ることができます。普通の納豆に比べて、その量はなんと2倍にも。

    夕食はとくに納豆を食べたい時間です。ナットウキナーゼの効果が現れるのは、食後5時間後。血栓による脳梗塞、心筋梗塞のリスクが高い午前1〜5時に効果を発揮して予防します。

    脳にエネルギーを送る習慣
    アーモンドを1日20粒

    画像: 脳にエネルギーを送る習慣 アーモンドを1日20粒

    脳の機能を高める「ブレインフード」。代表的なのが、ナッツ類です。ナッツ類は天然のサプリメントといわれるくらい栄養価が高く、脳によい成分が豊富に含まれています。

    なかでも一番おすすめしたいのが、アーモンドです。アーモンドにはカルシウム、マグネシウム、カリウム、食物繊維が多く含まれ、血圧を整える作用もあります。とくに、神経伝達物質をつくる亜鉛が多く摂れる点で、ほかのナッツ類よりも優れているのです。

    ただし、アーモンドはカロリーや脂質が高めなので、食べすぎには注意を。1日に食べる量は20粒程度を目安にして食べすぎないようにします。

    脳にエネルギーを送る習慣
    時間が空いたら耳をマッサージ

    画像: 脳にエネルギーを送る習慣 時間が空いたら耳をマッサージ

    脳の活性化には、血流をよくすることが非常に大切です。血流を上げる方法はいくつかありますが、いつでも・どこでも・すぐにできる、即効性のある方法が「耳マッサージ」。耳は脳に近い場所にあるため、耳をマッサージするだけで、脳の血流がすぐによくなります。 

    耳全体を引っ張ったり、ぐるぐる回してもんだり。耳珠(じじゅ=耳の穴の前にある小さな出っ張り)をもむのも効果的。これらのマッサージを1分間するだけでOKですが、少し強めの力でもんだり引っ張ったりするのがコツです。

    起床時や就寝前、仕事や家事の合間など、気づいたら耳マッサージをする癖をつけましょう。

    脳を若返らせる3つのこと

    脳にエネルギーを送る

    高タンパク、高ビタミン、高必須脂肪酸、食物繊維、糖質制限

    脳に刺激を与える

    適度に運動する

    「いまはとくに脳に問題を感じないという人も、加齢によっていずれはなんらかの自覚症状が現れます。いまのうちから脳によい習慣を続けることで、若いころのような脳の状態をキープできます」

    すでに脳の衰えを感じていたとしても、遅くはありません。

    「脳機能の回復はいくつになっても可能です。脳を若返らせて元気を取り戻すためにも、ぜひ毎日の習慣を見直してください」

    * * *

    〈監修/広川慶裕 イラスト/イオクサツキ 取材・文/工藤千秋〉

    広川慶裕(ひろかわ・よしひろ)
    認知症予防医。認知症予防専門のひろかわクリニック(京都)、品川駅前MCI相談室(東京)の院長。麻酔科医から精神科医へ転身し、現在は認知症予防の第一人者として予防・早期発見に取り組む。『脳が若返るまいにちの習慣』(サンマーク出版)、『図解でよくわかる 今すぐできる認トレで認知症は予防できる』(河出書房新社)など著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.