天然生活 最新号

料理研究家の松田美智子さんに、カリカリ梅漬けのつくり方を教えていただきました。松田さんが秋田で習ったという郷土料理の青梅漬けは、カリカリした食感と涼しげな酸味が楽しめます。
(『天然生活』2020年7月号掲載)

秋田の郷土料理「カリカリ梅漬け」

料理研究家の松田美智子さんにカリカリ梅漬けのつくり方を教えていただきました。

カリカリ梅漬けは、松田さんが取材で秋田を訪れたときに、梅農家の方に教わった郷土料理で、梅を生のままふたつに割って種を取り出し、塩漬けにしたもの。

カリカリとした食感と、涼し気な酸味がひと口で気に入ったのだそう。

箸休めとしてつまむだけでなく、炒めものなど料理に使用しても、酸味と塩味がいい仕事をしてくれます。

カリカリ梅漬けのつくり方

画像: カリカリ梅漬けのつくり方

カリカリという食感と、さわやかな酸味が魅力の塩漬け。

おつまみにも箸休めにもぴったり。

材料(つくりやすい分量)

画像: 材料(つくりやすい分量)
● 青梅1kg
● 塩梅の重量に対して8%
● 焼酎(35度)50mL
● 卵の殻2個分

※ 卵の殻は熱湯で2~3分ゆで、薄皮をむき、天日に半日ほど干して乾かす。薄皮を除くのは、タンパク質を除いてカルシウムだけにするため。カルシウムは、梅の発色を助ける。

下処理

 梅はひと晩水につけて、あくを抜く。たっぷりの水分をふくませることで、採れたてのみずみずしい状態にもどる。

画像1: 下処理

 水けをしっかりとふき取ってから、竹串などで梅のへたをていねいに取り除く。

画像2: 下処理

つくり方

 下処理した梅をまな板の上にのせ、包丁を当てた上から、肉たたきや小さな金づちでトン、と力を入れてたたく。

画像1: つくり方

 種がスコンとまっぷたつに割れた状態。

画像2: つくり方

 包丁の先で種を取り除く。

画像3: つくり方

 すべての梅から種をきれいに取り除く。

画像4: つくり方

 ガーゼの袋などに卵の殻を入れる。なければガーゼで包む。

画像5: つくり方

 ホウロウの漬物容器にをひと並べし、塩適量をまんべんなくふり、をのせる。さらに梅をひと並べして塩をふる作業を繰り返す。

画像6: つくり方

 焼酎を回しかけ、ふた(ホウロウの皿や中ぶた)をし、2.5kgの重しをする。

画像7: つくり方

 2~3日たって梅酢が上がってきたら、ときどきゆすって塩を均等に行き渡らせる。梅酢が重しの上まで上がったらOK。小さい容器に移し、冷蔵庫で保存する。

画像8: つくり方

保存期間:密封容器に入れて、冷蔵庫で1週間ほど。



〈料理・スタイリング/松田美智子 撮影/川村 隆 取材・文/小松宏子〉

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松田美智子(まつだ・みちこ)

日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『別冊天然生活 5つの調理法で大人の料理バイブル100 (扶桑社) amazonで見る 、『65歳からの食事革命 』(文化出版局) amazonで見る など。
インスタグラム:松田美智子@michiko_matsuda/自在道具@jizai_dougu

※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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画像1: 「カリカリ梅漬け」のつくり方。基本の梅仕事/松田美智子さん

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