(『天然生活』2020年9月号掲載/『天然生活web』初出2021年1月29日)
タサン志麻さんのきれいな台所[掃除編]
汚れをためこまないこと、なるべく水けをとること。大きなポイントはこのふたつです
「シンクが清潔だと、食材の一時置き場にもできます。第2の調理台になって便利ですよ」
そう言って見せてくれたシンクはぴかぴかと輝いています。
「『シンクが汚い』という悩みをよく聞きますが、それは汚れを放置してしまうから。シンクにつく汚れは、お皿と一緒で、食材や油分がほとんどです。だから食器を洗ったあと、そのまま同じスポンジと洗剤でさっと洗う。わざわざ分けようとするから面倒に感じてしまうのかもしれません」
水けを残さないことも大事。気づいたらふき取るのが習慣です。
「水分があると雑菌が増えて汚れにつながるので。寝る前もチェックするようにしています」
コンロ台も五徳も、料理のたびに掃除します。そのため、汚れがたまらない。だから毎回の掃除もほんのわずかな時間ですむ。
タサン家の台所には、そんな好循環ができているのです。
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〈撮影/有賀 傑 取材・文/嶌 陽子〉

タサン志麻(たさん・しま)
大阪あべの・辻調理師専門学校、同グループ・フランス校を卒業。ミシュランの三ツ星レストランでの研修を修了して帰国後、老舗フレンチレストランなどに15年勤務。結婚を機に、フリーランスの家政婦として活動開始。各家庭の家族構成や好みに応じた料理が評判を呼び「予約がとれない伝説の家政婦」としてメディアから注目される。現在は家政婦の仕事に加えて、料理イベント・セミナーの講師や、地方の特産物を活かしたレシピ考案など多方面で活動中。フランス人の夫、2人の息子、2匹の猫と暮らしている。主な著書に『厨房から台所へ 志麻さんの思い出レシピ31』 amazon.co.jp(ダイヤモンド社)、『志麻さんちのごはん』 amazon.co.jp(幻冬舎)、『ちょっとフレンチなおうち仕事』 amazon.co.jp(ワニブックス)、『志麻さんのベストおかず』 amazon.co.jp(扶桑社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです