• 介護をしながら仕事や自分らしさを手放さず、28年を歩んできた吉祥寺の人気カフェ店主・横尾光子さん、77歳。彼女の語る言葉が、介護中の人たちの心を軽くすると静かな反響を呼んでいます。今回は、横尾さんを囲むお話会に寄せられた4つの悩みと、横尾さんの回答をお届けします。

    お悩み02. 父と義父を見送った経験から、母と義母の介護に向き合うことが怖いです

    「数年前に父と義父を同時期に見送りました。その経験が忘れられず、これから母と義母の介護に向き合うことが怖くてたまりません」

    画像: お悩み02. 父と義父を見送った経験から、母と義母の介護に向き合うことが怖いです

    横尾さん:辛かったですね。でも、それだけ悲しいのは、お父さまたちを大切に思っていた証拠。それでいいんです。これからのことを、いまから全部背負わなくても大丈夫。そのとき、そのときで考えればいいんですよ。

    私も、認知症で変わっていく母の姿を見るのは本当に辛かった。でも、いつしか「母」としてでなく、ひとりの女性として見るようにしました。「人はこんなふうに変わっていくんだな」って。親だと思って向き合い続けると、どうしても苦しくなってしまいますから。

    介護に心を全部持っていかれなくていいんです。少し距離を置いて見つめるくらいで、ちょうどいい。まずは、自分を守ることを忘れないでくださいね。

    画像: 今回のお話会は、1人ひとりがゆっくり言葉を交わせるよう少人数で開催。会場には親密な空気が広がっていきました

    今回のお話会は、1人ひとりがゆっくり言葉を交わせるよう少人数で開催。会場には親密な空気が広がっていきました

    画像: 28年間の介護でも“人生の主役は私”77歳・横尾光子さんに学ぶ「自分を大切にする」心の持ち方。好きなことを大切に、軽やかに


    〈お話会の写真・文/綾田純子 協力:kitano village(インスタグラム@kitanovillage2015)〉

    横尾光子(よこお・みつこ)
    1948年生まれ。家族の介護と並行しながら、50代未経験で東京・吉祥寺に「お茶とお菓子 横尾」を開業。多くのメディアで紹介される人気店に。現在は島根と東京を行き来しながら、両拠点でカフェを展開。主宰する大人服ブランド「クロロ」では「がんばりすぎないけれど品がある」スタイルを提案する。
    インスタグラム:@yokoomitsuko @ocha_okashi_yokoo_chloro

    訪れた人:
    綾田純子(あやた・すみこ)
    1969年生まれ。編集者・ライター。東京でフリーランスとして、インテリア、旅、ライフスタイルを中心に雑誌や書籍の編集・制作に携わった後、故郷・岡山へ。高齢の両親の介護をしながら活動を続ける中で、介護する人の暮らしにも、好きなものや美しいもの、ユーモアを。そんな思いから、Webマガジン「This Day Magazine(街と、介護と、コーヒーと。)」を立ち上げる。
    note:@thisday_magazine



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