• 介護をしながら仕事や自分らしさを手放さず、28年を歩んできた吉祥寺の人気カフェ店主・横尾光子さん、77歳。彼女の語る言葉が、介護中の人たちの心を軽くすると静かな反響を呼んでいます。今回は、横尾さんを囲むお話会に寄せられた4つの悩みと、横尾さんの回答をお届けします。

    お悩み04. 忙しさと介護が重なり、ついイライラしてしまいます

    「日々の忙しさに介護が重なり、心に余裕がありません。ついイライラしてしまう、そんな自分が嫌になります」

    画像: お悩み04. 忙しさと介護が重なり、ついイライラしてしまいます

    横尾さん:人間だもの。イライラしたり、心が揺れたりすることはありますよ。私もきっとイライラしていたと思うけれど、遠い昔で忘れちゃいました(笑)。

    当時の私は、父が入院していた病院へ行くときも、大好きなコム デ ギャルソンの黒いワンピースを着ていました。病院に黒い服なんて、と思う人もいたかもしれない。でも、好きな服を着ることで、私は私でいられたんです。

    それでも、顔には張りつめた気持ちが出ていたんでしょうね。ある日、父に「いつも怖い顔をして入ってくるな」といわれて。

    それからは、病院に入る前に一度立ち止まるようにしました。意識して口角をきゅっと上げ、ニコッと笑顔をつくってみる。そうやって心を整えてから、父の病室へ入るようにしたんです。

    洋服でなくてもいいんですよ。自分の心が少しうれしくなることを、ちゃんと見つけてください。小さくても、自分のご機嫌を取る時間をもつ。そうやって少しずつ、心のエネルギーを蓄えていきましょう。人生は、まだまだ続くんですから!

    画像: お話会のお供は、横尾オリジナルのサブレ。素朴な甘さが、語らいの時間をそっと包みます

    お話会のお供は、横尾オリジナルのサブレ。素朴な甘さが、語らいの時間をそっと包みます



    〈お話会の写真・文/綾田純子 協力:kitano village(インスタグラム@kitanovillage2015)〉

    横尾光子(よこお・みつこ)
    1948年生まれ。家族の介護と並行しながら、50代未経験で東京・吉祥寺に「お茶とお菓子 横尾」を開業。多くのメディアで紹介される人気店に。現在は島根と東京を行き来しながら、両拠点でカフェを展開。主宰する大人服ブランド「クロロ」では「がんばりすぎないけれど品がある」スタイルを提案する。
    インスタグラム:@yokoomitsuko @ocha_okashi_yokoo_chloro

    訪れた人:
    綾田純子(あやた・すみこ)
    1969年生まれ。編集者・ライター。東京でフリーランスとして、インテリア、旅、ライフスタイルを中心に雑誌や書籍の編集・制作に携わった後、故郷・岡山へ。高齢の両親の介護をしながら活動を続ける中で、介護する人の暮らしにも、好きなものや美しいもの、ユーモアを。そんな思いから、Webマガジン「This Day Magazine(街と、介護と、コーヒーと。)」を立ち上げる。
    note:@thisday_magazine



    This article is a sponsored article by
    ''.