(『天然生活』2019年10月号掲載)
なかしまさんは、「お菓子づくりは、がんばらなくていいんです。きれいにつくることに、こだわらないでください」といいます。売りもののように整っていなくても、心を込めているからこそ、「いつものお菓子」には、食べた人を幸せにする力があるのです。
スコーンのつくり方
細かい配合ですが、全粒粉を加えることで香ばしさがぐっと引き立ち、粉のおいしさが感じられるスコーンです。素朴なタイプなのでラフに丸めていますが、丸型で抜いたり、包丁でカットするだけでも表情が出てかわいいです。
材料(5個分)
A | |
・薄力粉 | 80g |
・強力粉 | 40g |
・全粒粉 | 20g |
・きび砂糖 | 30g |
・ベーキングパウダー | 小さじ山盛り1 |
バター | 40g |
牛乳 | 60mL |
好みでホイップクリーム(生クリームに砂糖を入れずやわらかめに泡立てたもの)またはクロテッドクリーム | 適宜 |
ジャム(好みのもの) | 適宜 |
下準備
- オーブンは180℃に予熱する。
- バターは1cm角に切って冷蔵庫で冷やしておく。
つくり方
1
ボウルにAを入れ、手でぐるぐるとよく混ぜる。バターを入れ、指先でつぶすようにして手早く(バターが溶けないよう)粉とすり合わせる。大きなかたまりがなくなればOK。
2
1に牛乳を少しずつ入れ手でぐるぐるとなじませ、生地がひとつにまとまったら台の上に取り出す。
3
生地を5等分してふんわり手で丸め(厚さ2cmくらいが目安)、オーブン用シートを敷いた天板の上に間隔を置いて並べ、180℃に予熱したオーブンで20分焼く。ホイップクリームやジャムを添えていただく。
※ 1、2の工程はフードプロセッサーを使用してもOK。Aを入れてがっと回し、バターを入れてさらさらになるまで回し、牛乳を少しずつ加え、ざっくりまとまるまで回す。回しすぎると生地にねばりが出るので、ぼそぼそっとまとまればOK。
※ 時間がたってから食べるときは、必ずリベイク(温め直し)してください。レンジに10秒かけ(中心が温まります)、さらにオーブントースターで軽く表面が温まるまで焼くとおいしさがよみがえります。
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<料理/なかしましほ 撮影/大沼ショージ スタイリング/阿部まゆこ>
なかしま・しほ
新潟県生まれ。音楽、出版の仕事を経て料理の道へ。2006年「foodmood(フードムード)」の名でお菓子工房をスタートする。素朴で、やさしい味のお菓子が人気。著書に『たのしいあんこの本』(主婦と生活社)など。発起人の一人となった「保護犬と暮らすということ」(扶桑社)が、10月8日に発売予定。