• じっくりことこと炊くあんこは、落ち着いた夜の家仕事にぴったり。あんこ好きのなかしましほさん直伝のあんこの炊き方を紹介します。
    (『天然生活』2015年3月号掲載)

    あんこの炊き方

    材料は、小豆と同量の砂糖のみ。

    小豆の大きさや新鮮度によって煮る時間は変わるので、様子をみながら時間を調整してください。

    材料

    小豆 300g

    画像1: 材料

    なかしまさんが信頼を置くスーパーマーケット「福島屋」オリジナルの朱毬小豆。生産地は北海道。やや小粒で皮がやわらかく、あんこに向いている。新豆の場合は早く煮える。

    きび砂糖 300g

    画像2: 材料

    なかしまさんは、精製されていないきび砂糖を使っている。山口製糖の「料理党」がお気に入り。「パッケージには『三温糖』と書いてあるのですが、実際は、きび砂糖なんです」

    つくり方

     大きめのボウルに小豆を入れ、水でやさしく洗う。ごしごしこすると傷がつくので、やさしく、くるくると洗う。

    画像1: つくり方

     ざるで水をきって厚手の鍋に入れ、豆の倍量以上の水を入れ、ふたをして強火にかける。沸騰したら弱火にして10分煮て、火を止める。

    画像2: つくり方

     30分このまま蒸らして豆にしっかり水を吸わせる。

    画像3: つくり方

     ざるで軽く水けをきり、ふたたび鍋に入れ、小豆にかぶるくらいの水を加えてふたをして強火にかける。

    画像4: つくり方

     沸騰したら弱火にしてふたをし、豆がやさしくくるくる踊るくらいの火加減で煮ていく。豆が水の表面から顔を出してきたら、適宜、差し水をして、つかっている状態を保ちながら、やわらかくなるまで煮ていく。へらで混ぜると形がくずれていくので、混ぜずにこのまま煮る。

    画像5: つくり方

     少しずつ豆の腹が割れてきたら(豆や鍋にもよるが、比較的新しい小豆&厚手の鍋で30分ほど)一度、火を止め、腹が割れていないかたそうな豆を、ひとつ食べてみる。抵抗なくすっと口の中でつぶれるようならOK。芯や皮のかたさが気になればさらに少し煮て、全部がやわらかくなるまで煮る。火を止めたあと30分からひと晩おいて蒸らす。

    画像6: つくり方

     ふたを取り、ひたひたになるくらいまで煮汁を捨て(少なければ水を足し)、ふたを取って中火にかける。

    画像7: つくり方

     ふつふつと沸騰してきたら砂糖を1/3量加え、やさしく混ぜる。しっかり溶けたら次の1/3量の砂糖を加え、同様に残りも加える。ときどき混ぜながら、好みのかたさまで煮つめる。少し煮つまり、はねるようになったら、こげやすいので火を少し弱めて、ときどき混ぜる。ただし、弱火で長く煮ると豆の風味がとぶので、弱火にしすぎず短時間で煮る。

    画像8: つくり方

    9 15~20分煮て、へらですくって落としたときにとろんと流れ落ちるくらいになったら火を止める。冷めていく過程でもどんどん水を吸ってかたくなるので、ゆるいかな?くらいで止めると、ちょうどよい。バットなどに移して冷ます。保存は冷蔵庫で3~4日。冷凍も可。

    画像9: つくり方


    <料理・スタイリング/なかしましほ 撮影/有賀 傑 構成・文/鈴木麻子(fika)>

    なかしま・しほ
    新潟県生まれ。音楽、出版の仕事を経て料理の道へ。2006年「foodmood(フードムード)」の名でお菓子工房をスタートする。素朴でやさしい味のお菓子が人気。著書に『たのしいあんこの本』(主婦と生活社)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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