(『天然生活』2013年9月号掲載)
スパイスに、ひと手間。味が驚くほど変わります
2013年3月にオープンした「レストラン 星月夜」。地元のオーガニック野菜を中心とした穀物菜食料理のお店です。
「カレーは、よくつくりますね。お店だけではなく、自宅に友達が集まるときも、大鍋にいっぱいつくって、『どうぞ、ご自由に』という感じで」
夏のカレーは後味さっぱりがおいしいから、スパイシーカレーはトマトで、ココナッツカレーはレモン汁で、酸味をプラスして軽やかさを出します。
また、スパイスはカレー粉だけでもなかなかおいしく仕上がりますが、さらに本格を目指すなら、そこに好みのもの1~2種類をプラス。すると、グッと、お店の味に近づきます。
「まずそろえたいのは、クミンとコリアンダーかな。パウダーでなく、 “シードをすりつぶす” というひと手間で香りの立ち方がまったく変わってきますから、ぜひ試してくださいね」
スパイシーカレーのつくり方
さっぱりカレーに添えるのは、ちょっと和風な車麩カツ。雑穀ごはんに合う、やさしい味わいです。
材料(4人分)
● 玉ねぎ(みじん切り) | 1個分 |
● トマト水煮缶(ホール) | 1缶 |
● 赤とうがらし(へたと種を取る) | 1本 |
● 菜種油 | 大さじ3 |
● A | |
・クミンシード | 小さじ1 |
・あればコリアンダーシード | 小さじ1 |
● カレー粉 | 大さじ1 |
● ターメリック | 小さじ1 |
● ガラムマサラ | 小さじ1 |
● 塩 | 少々 |
● 車麩カツ(*) | 4枚 |
つくり方
1 すり鉢に、Aを入れて粗めにする。
2 鍋に油、1、赤とうがらしを入れて弱火にかける。こがさないようにじっくり火を入れ、油に香りを移す。
3 玉ねぎを加え、しんなりするまで炒める。一度火を止め、カレー粉、ターメリックを入れて混ぜ、トマト缶と水50mlを加えて強火にかける。
4 沸いたら弱火にし、15分ほど煮込む。ガラムマサラ、塩を加えて味をととのえる。ごはんとともに器に盛り、車麩のカツを添える。
*車麩カツのつくり方
1 鍋に漬け汁(干ししいたけ2枚、昆布5cm角1枚、水300ml、八角1片、しょうゆ大さじ3、みりん大さじ1、酒大さじ1、しょうがのすりおろし1片分)を入れ、ひと煮立ちさせる。
2 車麩4枚(乾燥)を中温(170℃)の油で、さっと揚げ、1の鍋に入れて弱火で煮る。汁けがなくなったら火を止める。
3 車麩をざるにあげて、少し水けをきってから、水溶き小麦粉(薄力粉1:水1)、パン粉の順に衣をつけ、高温(180℃)の油できつね色に揚げる。
カレーに欠かせないもの
なすとひき肉のドライキーマカレー/結ふ食楽屋・高橋 林さん ⇒
玄米のカレーピラフ/おやつ屋ハイジ・添田友美さん ⇒
レンズ豆のカレーと簡単手づくりナン/おやつ屋ハイジ・添田友美さん ⇒
キャベツとセロリと大豆のトマトカレー/フードコーディネーター・大塩あゆ美さん ⇒
ごぼうと豚肉の黒こしょうカレー/フードコーディネーター・大塩あゆ美さん ⇒
ブロッコリーとアボカドのココナッツカレー/星月夜・加藤俊介さん ⇒
<撮影/川村 隆 取材・文/福山雅美>
加藤俊介(かとう・しゅんすけ)
岐阜・犬山市にて、2013年から穀物菜食料理を中心としたオーガニックレストラン「星月夜」を営む。2017年に、2階にギャラリーをオープン。
http://hosizukiyo.jp
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです