(『天然生活』2017年7月号掲載)
マンゴー ココナッツ プリンのつくり方
軽やかなココナッツプリンと濃厚なマンゴーピュレが互いを引き立てます。市販のピュレを使わず、フレッシュマンゴーを丸ごと使う贅沢なレシピ。
材料(100mlのグラス7個分)
〈マンゴーピュレ〉 | |
・マンゴー | 正味200g |
・砂糖 | 10g |
・レモン果汁 | 大さじ1 |
〈マンゴー ココナッツ プリン〉 | |
・ココナッツファイン(*) | 20g |
・粉ゼラチン | 8g |
・水 | 40ml |
・砂糖 | 40g |
・牛乳 | 200ml |
・マンゴーピュレ | 100g |
・生クリーム(乳脂肪分35%) | 200ml |
*ココナッツファインとは……
ココヤシの果肉を削って乾燥させ、1~2mm長さの粉末にしたもの。シャリシャリとした歯ごたえがあり、マンゴーや南国フルーツと好相性。
つくり方
1 〈マンゴーピュレをつくる〉マンゴーは皮をむいて種を取る。
2 1と砂糖、レモン果汁をミキサーにかけてピュレ状にする。
3 〈マンゴー ココナッツ プリンをつくる〉粉ゼラチンに水を加えてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分ほどふやかしておく。
4 小鍋にココナッツファイン、砂糖、牛乳を入れて中火にかける。沸騰したら火を止め、3をちぎり入れ(**)、ふたをして5分ほど蒸らす。
5 ゼラチンが溶けたら、こしながらボウルに移す。2100gを加えて混ぜ、氷水に当てて粗熱を取る。
6 生クリームは氷水に当てながら、泡立て噐で五分立てにする。
7 5にとろみがついたら6を半量ずつ加え、そのつど、均一に混ぜ合わせる。
8 グラスに流し、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固める。仕上げに、残りの2をかける。
※5でこして残ったココナッツファインは、乾焼きしてクッキーに流用しても。
**ゼラチンは水でふやかして
ゼラチンは、お湯ではなく、必ず水でしっかりとふやかす。分量の粉ゼラチンに水を加えてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分ほどふやかすと写真のようにぷるんとした状態になる。ふやかしたゼラチンを溶かすときには、手でちぎって鍋に入れ、溶け残りのないように。
◇ ◇ ◇
「グラスで仕立てたゼリーやプリンは、キラキラ輝く宝石のよう。見た目はもちろん、簡単につくれるのも魅力です」と、飯塚さん。
グラスを用いると、型抜きのもののように保型のために固めなくていいので、ゼラチンが少量でも大丈夫。だから、口あたりのよい、ふるふるとしたなめらかなゼリーやプリンに仕立てることができるのです。
また、失敗しがちな型抜きや、プリンなら湯せんして固める必要もなく、簡単にきれいにできるのもうれしいメリット。
おいしくつくるコツは、ゼラチンの扱い。
水とよく混ぜ、冷蔵庫でしっかりとふやかすことで、仕上がりの舌触りがぐんと増すのです。このとき、お湯を使うとゼラチン特有のにおいが残ってしまうので注意して。
また、口に入れた瞬間、スッと溶けるのがゼラチンでつくるお菓子の醍醐味。体温ほどの熱で溶ける性質ならではです。
「フルーツの酸味もさわやかなゼリーやプリンは、夏にぴったり。旬の時季のおいしいフルーツをふんだんに使って、家庭で贅沢に楽しんでいただけたら。お好みのグラスでつくってみてくださいね」
〈料理・スタイリング/飯塚有紀子 撮影/砂原 文 取材・文/花沢理恵〉
飯塚有紀子(いいづか・ゆきこ)
料理研究家 。2000年から20年間、お菓子教室「un pur…(アンピュール)」にて、暮らしのなかでつくるお菓子を提案。現在は、家でつくって美味しく食べる暮らしのレシピサイト<eat at home>を主宰。家でつくる楽しみ、みんなで美味しく食べる時間、食材について知ること、食を通して季節を感じる日々、保存食や発酵食など食材を慈しみ長くいただく知恵……それらの大切さを感じられる、さまざまな暮らしのなかのレシピを伝えている。著書は『やさしいお菓子』『やさしい果物のお菓子』(ともに、雷鳥社)、『いつでもおやつ』(NHK出版)など多数。
https://www.eat-at-home.jp/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです