梅雨の養生三か条
梅雨の時期は、湿気が多いので体に余分な湿（しつ）がたまり、むくみや重だるさなどの不調が出たり、胃腸にも負担がかかって食欲不振や下痢などの症状も発生。この時期に何より大事な養生は湿気対策です。
梅雨の養生１：脾（ひ）をいたわる
中医学では梅雨を「 長夏（ちょうか）」と言い、この時期は五臓の「脾（ひ） 」が弱りやすくなります。脾（ひ）が弱ると、食欲不振や下痢、軟便などの胃腸の不調が起きたり、口や唇にトラブルが現れます。
暑くなってきたからと冷たいものや生ものをとり過ぎると脾（ひ）が弱るので、なるべく温かいものをとりましょう。
梅雨の養生２：自然な甘味や黄色い食材を
梅雨の時期におすすめの食べ物は、湿気を取り除く働きのあるもの。大豆や小豆などの豆類や、はとむぎ、とうもろこし、セロリ、きゅうりなどがあります。
また、湿邪によって脾（ひ）が弱りやすいので、自然な甘味があるものや、黄色い色の食材などのような、脾（ひ）を元気にする食べ物も意識して取り入れるのがおすすめです。
梅雨の養生３：湿邪（しつじゃ）に注意
この時期は体に湿気が入りやすくなりますが、体に悪影響を及ぼす湿気を「湿邪」と言います。
湿邪が入ると、体が重だるくなったり、むくみ、めまい、頭重感、食欲不振、口の中のネバつき、じゅくじゅくする湿疹、下痢などの症状が出ます。湿を取る食材や除湿器などを取り入れて予防を。
おすすめの食べ物
●湿気を取り除くもの…
大豆、小豆、黒豆などの豆類、とうもろこし、はとむぎ、きゅうり、セロリ、たまねぎ、レタス、ねぎ、しょうが、しそ
●自然な甘味があるもの…
さつまいもなどのいも類、豆類、うるち米
●黄色い食材…
とうもろこし、じゃがいも、かぼちゃ、黄パプリカ
本記事は『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』（世界文化社）からの抜粋です
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久保奈穂実（くぼなほみ）
国際中医薬膳管理師。国際中医美容師。漢方美容家。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人を対象に漢方相談・薬膳講師を行う。SNSにて発信する養生ネタやカンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約14万人。
成城漢方たまり:https://tamarikanpo.com/
