• 2023年6月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたまさこさん。少しずつ体が動かなくなっていく進行性の病気とともに生きながら、家族との一日一日を大切に過ごしています。このエッセイでは、まさこさんの日々の暮らしや思い、そして、喫茶店の店主として、母として、数々の料理をつくり続けてきたまさこさんの“未来に届けたいレシピ”などをつづっていきます。今回は、「大好きだった料理ができなくなって気づいたことのお話」です。

    日常にあふれる小さな幸せ

    画像: 日常にあふれる小さな幸せ

    病とともに生きる中で、これまでは見落としていたものと向き合う時間が増えました。

    何気ない日常が、どれほど幸せに満ちていたのか。

    それを噛みしめながら、いまを生きています。

    小さな喜びと感謝は、日常のそこかしこに溢れています。

    食べることも、まだなんとか自分でできている。

    いまの私にはそれだけでも、十分ありがたいと思えます。

    最近、「本来、人は生きているだけで幸せなのでは」と感じるようになりました。

    幸せな日々に改めて気付くことができるように。

    そして、誰かの「おいしい」という幸せを願って、これからもレシピを紡いでいけたらと思っています。


    〈撮影/いわいあや 協力/田中 文(キッチンパラダイス)〉

    まさこ
    1981年、喫茶モーニングの街・愛知県豊橋市に生まれる。カフェオーナーだった賢介さんと結婚し、家族で日本と海外を行き来する生活を送った後、2018年に福岡でカフェ「サウンズフード サウンズグッド」をオープン。2021年、長女・琳さんを出産後、足から違和感を感じるようになり、2023年にALSの診断を受ける。失意の底に突き落とされるが、自然治癒の症例もあると知り、その可能性に希望を見いだして生きることを決意。現在は「#何処かで誰かの希望となりますように」を合言葉に、これまで考案してきたレシピを記録に残す活動を開始している。
    インスタグラム:@sfsg_masako

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    ▼『天然生活』2025年6月号掲載のまさこさんの記事を公開中です。ぜひ合わせてお読みいただけましたら幸いです。



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