日常にあふれる小さな幸せ

病とともに生きる中で、これまでは見落としていたものと向き合う時間が増えました。
何気ない日常が、どれほど幸せに満ちていたのか。
それを噛みしめながら、いまを生きています。
小さな喜びと感謝は、日常のそこかしこに溢れています。
食べることも、まだなんとか自分でできている。
いまの私にはそれだけでも、十分ありがたいと思えます。
最近、「本来、人は生きているだけで幸せなのでは」と感じるようになりました。
幸せな日々に改めて気付くことができるように。
そして、誰かの「おいしい」という幸せを願って、これからもレシピを紡いでいけたらと思っています。
〈撮影/いわいあや 協力/田中 文(キッチンパラダイス)〉
まさこ
1981年、喫茶モーニングの街・愛知県豊橋市に生まれる。カフェオーナーだった賢介さんと結婚し、家族で日本と海外を行き来する生活を送った後、2018年に福岡でカフェ「サウンズフード サウンズグッド」をオープン。2021年、長女・琳さんを出産後、足から違和感を感じるようになり、2023年にALSの診断を受ける。失意の底に突き落とされるが、自然治癒の症例もあると知り、その可能性に希望を見いだして生きることを決意。現在は「#何処かで誰かの希望となりますように」を合言葉に、これまで考案してきたレシピを記録に残す活動を開始している。
インスタグラム:@sfsg_masako
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▼『天然生活』2025年6月号掲載のまさこさんの記事を公開中です。ぜひ合わせてお読みいただけましたら幸いです。