(『天然生活』2022年2月号掲載)
日野さんの愛用道具
愛用歴7年! 照宝の「中華せいろ」
もっぱらごはんとパンを蒸すのに使っているそう。
「せいろでごはんを蒸しながら、下の湧いたお湯でじゃがいもをゆでることも。ひとつの火でふたつの調理ができて便利」
「中華せいろ」のお手入れ方法
【木の道具について】
木の種類によって、柔らかい、固い、ヤニがある、反りやすいなど性質はさまざまですが、水けをよく切ってカビを防ぐのは同じ。ただ、直射日光に当てて極端に乾燥させることは避けましょう。しみや多少の汚れはなじんできた証です。
なんと、洗う必要がないという珍しい道具。
「100℃の蒸気で熱するのは、消毒をしているのと同じ。洗うことで隙間に水分が溜まると、カビや壊れる原因にも」
つくり手によっては水洗いを推奨している場合もあるので、確認を。
これはNG
電子レンジ、食洗機、金属たわし
POINT 1:使うとき
洗わずに濡れふきんでふく
蒸す食材によっては、すのこ部分が汚れてしまうことも。食材をすのこに直に置かないよう、クッキングシートや木綿の布を敷いたり、皿にのせたりすることでせいろをきれいに保てる。
POINT 2:使ったあと
すのこの上に一枚敷く
使い終わったらせいろは水につけずに、濡らして絞ったふきんなどで内側、外側をふく。すのこに直接食材を置いたときなど、汚れが気になるときはぬるま湯でさっと洗う。
POINT 3:使ったあと
最後もう一度蒸し上げる
空のせいろを、もう一度蒸す。きれいな水の蒸気を5分ほど当てて消毒をするイメージ。そのほうが乾きも早くなる。おひつと同様、よく乾かしてなるべくしまい込まないようにする。
<監修/日野明子 撮影/山川修一 取材・文/黒澤 彩 イラスト/はまだなぎさ>
日野明子(ひの・あきこ)
スタジオ木瓜代表。つくり手と使い手をつなぐ「ひとり問屋」業のほか、手仕事の道具や器のイベント企画にも携わる。『うつわの手帖』シリーズなど、著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです