疲れに気づかないまま、ふだん通りに動いていると、疲れがどんどん蓄積し、心や体が不調に。上手な休み方を取り入れましょう。今回は、医学博士・一般社団法人日本リカバリー協会代表理事の片野秀樹さんに、食事で休養を取る「生理的休養」を教わります。
(『天然生活』2024年11月号掲載)
(『天然生活』2024年11月号掲載)
お酒、甘いもの、コーヒーで疲れはとれない

疲れたときはお酒や甘いものが欲しくなりますが、それでは疲労の解消どころか、さらに疲れてしまうことに。
お酒は適度ならストレス解消になりますが、基本的に体に負担が大きく疲れのもとです。
寝る前の大量の飲酒は睡眠障害になることもあり、注意が必要です。
また、疲れたときほど自分へのごほうびとして甘いものを口にしたくなりますが、「甘いものは血糖値を上げて交感神経を優位に。興奮状態となり、リラックスどころか疲れが増します。『甘いものを食べると疲れがとれる』は誤解で、その刺激で一時的に疲れを誤魔化しているのです」
疲れているときにカフェインを含むコーヒーも同様にNG。
交感神経に作用して脳や体を緊張させます。
<監修/片野秀樹 取材・文/工藤千秋 イラスト/ホリベクミコ>
片野秀樹(かたの・ひでき)
医学博士・一般社団法人日本リカバリー協会代表理事。同協会では休養に関する社会の不理解の解消やリテラシー向上を目指し啓発活動に取り組む。株式会社ベネクス執行役員、博慈会老人病研究所客員研究員、日本未病総合研究所未病公認講師(休養学)。著書に『あなたを疲れから救う 休養学』(東洋経済新報社)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです