(『天然生活』2013年9月号掲載)
食べたくなったら、すぐ。本格カレーは炒め煮気分
劇団に所属して、ごはん担当になっていたころ、大きな鍋を前に、枝元さんは思っていました。
「世界で一番、カレーを仕込んでいる女は、きっと私かも……」
“世界一” は大げさにしても、日本で三本の指に入ることは間違いないほどには、カレーをつくりつづけていたと自負します。
「おまけに、あのころは、玉ねぎをじっくり炒めてルーにする、1~2時間じっくり煮込むカレーをつくりつづけていたの」
そんなカレーに対するイメージが一変したのは、本場・インドやネパールを訪れてから。
「炒めもの、あるいは炒め煮って感じ。煮込みカレーと違って、素材の味が、じかに伝わる。暑いときは、やっぱりそういうさらっとしたカレーのほうがおいしいよね」
そんな夏のカレーに欠かせないのは、青とうがらし。手軽につくるカレーには、この青々としたさわやかな辛さがぴったりなのです。
フライパンチキンカレーのつくり方
チキンを漬け込んだ、スパイシーなヨーグルトがルー代わり。魚介やポークでつくってもおいしい、マスターしたい基本のカレー。
材料(4人分)
● とりもも肉 | 2枚 |
● A | |
・カレー粉 | 大さじ1と1/2 |
・にんにく、しょうが(すりおろし) | 各小さじ1 |
・プレーンヨーグルト | 3/4~1カップ |
・ケチャップ | 大さじ2 |
・はちみつ、レモン汁 | 各小さじ1 |
・塩 | 小さじ1 |
・こしょう | 少々 |
● トマト(大) | 3個 |
● じゃがいも | 3個(約450g) |
● エリンギ | 大1パック(150g) |
● 玉ねぎ(みじん切り) | 大1/2個 |
● クミンシード | 小さじ1弱 |
● シナモン(4cm長さ) | 1本 |
● 青とうがらし(小口切り) | 3本分 |
● 菜種油 | 大さじ3 |
● 塩 | 小さじ1/3程度 |
● ガラムマサラ | 小さじ1/3~1/2 |
● こしょう | 少々 |
つくり方
1 とり肉は、ふちの脂肪部分を取り除き、大きめのひと口大(一枚を10等分程度)に切る。ポリ袋に入れ、Aを加えてもみ込む。
2 トマトはへたを取って乱切り、じゃがいもは皮をむいて約3cm大、エリンギは食べやすい大きさにさいてから長さを半分に切る。
3 フライパンに油とクミンシードを入れ、中火にかける。クミンシードから気泡が出てきたらシナモンを入れ、ざっと混ぜて香りを引き出す。青とうがらしを加えてひと混ぜし、玉ねぎを加えて透き通るまで炒める。じゃがいもを入れて炒め合わせる。
4 じゃがいもに油がなじんだら、1のとり肉を加え、強めの中火にして3分ほど両面を焼く。エリンギを加え、袋に残ったとり肉のつけ汁を、残さず加えて炒め合わせる。トマトの半量を入れて混ぜ、湯400mlを注ぎ、中火で15~20分煮込む。
5 じゃがいもがやわらかくなったら、残りのトマトを加え、塩、ガラムマサラ、こしょうで味をととのえる。
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<撮影/川村 隆 取材・文/福山雅美>
枝元なほみ(えだもと・なほみ)
劇団員として活動しながら、ごはん係を担当。同時期に無国籍料理の店の厨房を任され、料理の道に入る。つくりやすくオリジナリティあふれるレシピで人気。近著は、『枝元なほみのリアル朝ごはん』(海竜社)。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです