手に入れやすい草木の葉でつくる野草茶を紹介します。急須で淹れても、水出しにしても、煎じても。滋味あふれる自然のおいしさを、手軽にどうぞ。「七草」店主、前沢リカさんに伺いました。野草をしっかり干すと、苦味やえぐみが取れて、飲みやすくなります。どくだみとミント、よもぎとローズマリーなど、意外なものが、実は好相性です。
(『天然生活』2016年8月号掲載)
(『天然生活』2016年8月号掲載)
七草店主に教わる野草茶のつくり方
「七草」店主の前沢さんは、お店でお茶を出すとき、みずから干した野草をブレンドしているそう。
少しの手間で、身近な素材がおいしい野草茶に。
基本の干し方
1 洗う

水を入れたボウルに野草をひたし、10~15分、放置。汚れが浮いたら指で汚れを取り除き、最後にすすぐ。
2 軽くふく

乾いたふきんの上に野草をのせ、もう一枚のふきんで、上からやさしく押す。多少濡れたままでも大丈夫。
3 ざるに並べる

少し間隔をあけて、写真のようにざるに並べる。大きい葉や、つる植物は、小さく切って干すと乾燥が早い。
4 干し上がり

完全に乾くと、こんなに小さく。十分乾かせば、1年ほどの長期保存も可。保存は缶や保存袋などで。
ポイント
ひもで吊るしても
どくだみやよもぎなどひもで吊るせるものは結んで干しても。何本か束ねて干せばスペースも取らない
びわの葉の注意点
葉の裏側に細かい毛があるびわは、固めに絞った濡れぶきんで、葉脈に沿って毛をこすって落とす
<撮影/鈴木静華 取材・文/宇野津暢子>

前沢リカ(まえざわ・りか)
江戸料理の老舗などで修業後、2003年東京・下北沢に和食店「七草」をオープン。旬の野菜にひと手間加えたシンプルで美しいひと皿が評判に。2017年、富ヶ谷に移転リニューアルオープン。https://www.nana-kusa.net/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです