• 手に入れやすい草木の葉でつくる野草茶を紹介します。急須で淹れても、水出しにしても、煎じても。滋味あふれる自然のおいしさを、手軽にどうぞ。「七草」店主、前沢リカさんに伺いました。野草をしっかり干すと、苦味やえぐみが取れて、飲みやすくなります。どくだみとミント、よもぎとローズマリーなど、意外なものが、実は好相性です。
    (『天然生活』2016年8月号掲載)

    ブレンド茶のつくり方

    分量の目安は、どのブレンド茶も沸騰させたお湯1リットルに対して、茶葉の合計が5g程度になるように。香りや色の違いも、愉しんで。

    ブレンドするもの

    画像: ブレンドするもの

    緑茶、番茶、ウーロン茶、麦茶、はと麦茶など、家にある定番のお茶をベースに、ハーブやしょうが、スパイスなどをお好みでブレンドして。

    「パウダー状のスパイスは、お湯に溶けず、口あたりが悪くなるので、おすすめしません」

    1. 柿の葉+よもぎ+びわの葉+どくだみ
    前沢さんちの定番「王道のブレンド茶」

    画像: 1. 柿の葉+よもぎ+びわの葉+どくだみ 前沢さんちの定番「王道のブレンド茶」

    摘んで干した身近な4種類の野草を、同量でブレンド。

    「よもぎの草餅のような香りと、どくだみの味がアクセントに。毎日、飲みたい王道のお茶です」

    2. びわの葉+番茶+カルダモン+クローブ+しょうが
    エスニックや中華に合う

    画像: 2. びわの葉+番茶+カルダモン+クローブ+しょうが エスニックや中華に合う

    びわの葉と番茶をベースに、刺激的なスパイス数種類をブレンド。

    カレーとの相性も抜群。ラッシーやチャイと比べ、カロリーが気にならないのもうれしい。

    3. 柿の葉+レモンの皮+月桂樹
    冷やしてもおいしい、さわやかブレンド

    画像: 3. 柿の葉+レモンの皮+月桂樹 冷やしてもおいしい、さわやかブレンド

    「レモンのさわやかな香りと、月桂樹の香りが、柿の葉の香ばしさを引き立てます」

    ジメジメした梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばす、すっきりした後味も魅力。

    4. どくだみ+ミント+はと麦
    どくだみとミントの意外なハーモニー

    画像: 4. どくだみ+ミント+はと麦 どくだみとミントの意外なハーモニー

    どくだみとミント? と一瞬、驚くけれど、はと麦が両者を包み込むようにまとめてくれる。

    乾燥ではなく生のミントを使うと、いっそうフレッシュに。

    5. よもぎ+凍頂ウーロン茶
    和と中華、お互いの持ち味を引き立てて

    画像: 5. よもぎ+凍頂ウーロン茶 和と中華、お互いの持ち味を引き立てて

    上品な凍頂ウーロン茶と和菓子的なよもぎの香りがバランスよし。

    「あえてほかの野草は混ぜず、2種のみにしました。香りの相性のよさを愉しんで」

    6. よもぎ+ローズマリー+月桂樹
    淡く、さっぱり。おやつとも好相性

    画像: 6. よもぎ+ローズマリー+月桂樹 淡く、さっぱり。おやつとも好相性

    ハーブの自己主張しすぎないほのかな香りが、口の中にふわっと広がる。

    「後味がさっぱりしているので、和洋、甘辛を問わず、おやつとも好相性ですよ」

    7. 柿の葉+番茶+ローズマリー+ミント
    香ばしいお茶にハーブをプラスして

    画像: 7. 柿の葉+番茶+ローズマリー+ミント 香ばしいお茶にハーブをプラスして

    柿の葉と番茶だけでも十分おいしいけれど、ローズマリーとミントを加えることで、味に奥行きが生まれる。

    ホットはもちろん、冷やして飲むのもおすすめ。


    <撮影/鈴木静華 取材・文/宇野津暢子>

    画像3: 飲み方

    前沢リカ(まえざわ・りか)
    江戸料理の老舗などで修業後、2003年東京・下北沢に和食店「七草」をオープン。旬の野菜にひと手間加えたシンプルで美しいひと皿が評判に。2017年、富ヶ谷に移転リニューアルオープン。https://www.nana-kusa.net/

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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