• 繰り返しつくる定番料理こそ、家族においしいといわれたい。「簡単だけど手を抜かない」料理で定評のある、家庭料理家の本田明子さんに解決法を教えていただきます。今回は、「煮魚の味が薄く、裏返すと身がくずれる」という失敗の原因と解決策を伺います。
    (『天然生活』2023年9月号掲載)

    魚介料理の失敗

    魚介の料理は難しそうというイメージがありますが、素材の選び方やちょっとした下処理や調理の仕方で仕上がりが格段にアップします。

    煮魚の味が薄く、裏返すと身がくずれる

    【原因】 煮汁が薄く、落としぶたを使っていない

    【これで解決】 魚は返さず、落としぶたで煮汁を全体にまわす

    煮魚では原則、魚を返しません。皮に切れ目を入れ、盛りつける方を上にして鍋に入れて落としぶたをし、煮汁を全体にまわして仕上げていきます。

    落としぶたは鍋よりひとまわり小さく軽いものを。

    画像: 魚は返さず、落としぶたを活用

    魚は返さず、落としぶたを活用

    煮魚はまわりにしっかり味をつけ、身には味をしみ込ませずふっくら仕上げるもの。

    浅く、魚に対して大きすぎない鍋で魚が半分隠れる程度の煮汁でつくることも大事。

    画像: 煮魚の味が薄く、裏返すと身がくずれる

    煮汁には水を入れないのが理想ですが、家庭では水、酒、みりんを同量ずつの配合にするとよいでしょう。

    4人分で、いわしなど丸魚なら5~6分、2枚おろしの骨付きの魚は7~8分、卵付き(子持ち)の場合は10分以上で煮えます。



    <監修/本田明子 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/須山奈津希>

    本田明子(ほんだ・あきこ)
    家庭料理家。小林カツ代の内弟子一号となり、レシピ制作責任者として多数の料理本制作に携わる。2007年に独立。雑誌やテレビなどでレシピを紹介するほか、小さな子ども向けの料理から老人ホームのメニュー開発まで、幅広い世代に喜ばれる料理を提案。著書に「昔ながらのおかず」シリーズ(マガジンハウス)など。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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