「新ゴボウと桜エビのかき揚げ」のつくり方とエッセイ。野趣の匂い香ばしく|発酵学者・小泉武夫さん、料理家・真藤舞衣子さん
発酵学者・小泉武夫さんが自らの厨房「食魔亭」でつくり上げた、春の料理「新ゴボウと桜エビのかき揚げ」の滋味あふれるエッセイとレシピを紹介します。発酵研究・料理家の真藤舞衣子さんが料理を再現。おいしいお酒とともにお楽しみください。
(『サバの味噌煮は、ワインがすすむ』より)
野趣の匂い香ばしく。「新ゴボウと桜エビのかき揚げ」
新ゴボウと干した桜エビで大好きなかき揚げをつくった。新ゴボウは晩秋から初冬に植えたものを翌年の初夏に収穫したもので、したがって5月が旬ということになる。
この時期はまだ完全に育っていないため、やわらかく、一般的なゴボウに比べて風味は上品で優しい香りがする。桜エビのような...